阪神タイガース日本一を振り返る
11月5日、我らが阪神タイガースは、オリックスバッファローズを激闘の末4勝3敗で下し、1985年以来38年ぶり二度目の日本一に輝きました。
勝負の分かれ目となったのは、1勝2敗で迎えた甲子園での第4戦。
この試合3対1とリードするも、7回エラーに端を発するピンチで追いつかれると、ゲームの流れは俄然オリックスへ。
続く8回2死1,3塁の窮地、一打出ればシリーズの行方が決まる場面で、岡田監督がマウンドを託したのは、この日初めてベンチ入りした投手。
「ピッチャー 湯浅」のアナウンスに、予想を裏切られたライトスタンドは一瞬沈黙し、次の瞬間怒号のような湯浅コールに変わります。
1軍のマウンドは、6月15日 同じくバッファローズとの交流戦。この試合で2本のソロを浴びマウンドに沈んで以来。
のちに「シーズン中なら絶対にやらん。」と語ることとなる、岡田監督が打った大勝負手です。
スタンドのファンがこの大勝負の行方を、固唾を呑み見守る中、初球149キロ内角高めの直球で押し込み二飛に仕留めると、球場の雰囲気が変わりました。
試合後の勝利監督インタビューで、監督はこの場面を振り返ります。
「ぶっつけ本番だったけど、ここは湯浅に賭けるしかないと。」
「湯浅が出てくると、ファンの方の声援でガラッとムードが変わると思った。」